R1-Z: 腰上オーバーホール
漸く完了しましたのでまとめてUPです。
まずはプラグを外します。
先日買ったプレッシャーゲージで、圧縮圧を測ります。
プラグの穴に取り付けて、力強くキックを数回。
これが右側の結果。
規定値は7kg/cm2ですので、ちょっと低いです。
でもちゃんと測れていない可能性も高いので、とりあえずこんなものとしておきます。
これが調子の悪いはずの左側の結果。
なんと右側より高い値が出ています。
おかしいなあ。OHしてもはっきり改善しない可能性が出てきました。
でもパーツは買っちゃったのでそのまま進めます。
冷却水を抜きます。
タンクを外します。
ラジエータを外します。
マフラーを外します。
YPVSサーボモータをずらして、スペースを作ります。
シリンダヘッドを外します。燃焼室部分はカーボンびっしりです。
249ccが247ccぐらいになってそうです。
シリンダヘッドを外すとこんな感じ。
シリンダを外します。ナットを外してもエンジン下部に固着していますので、テコの原理で前方向から浮かせます。
固着が外れれば、前後左右に揺さぶりながら抜けば抜けます。
出てきたピストンはこんな感じ。完全に吹き抜けています。
左はもっとひどいです。左の方が調子が悪いのはこのせいのようです。
慎重にサークリップを外して、ピストンピンを抜きます。
結構しっかりはまっているので、反対側から新しいピストンピンを入れて押し抜きます。
古いものには結構段付き摩耗がありました。
ここで暫し悩みます。今回ピストンは再利用するつもりだったので購入していません。
買うと乗れるのは来週。。。
。。。でもせっかく開けたので、やはり交換することにしました。
というわけで即webikeで発注。
シリンダーが外れたら、YPVSの取り外しです。
まずはオイルシールを外します。
確かこう付いていたと思うのですが・・・これ裏表逆じゃないかなあ。
YPVSバルブは2つのパーツでできていますが、繋いでいるボルトを外すには、反対側をこのように固定して外します。
ボルトを外したら、抜かなくてはいけないのですが、カーボンで固着しているので、挟んで抜けるような堅さではありません。
色々考えあぐねた結果、プーリー側はボルトを半分まで差し込んでモンキーレンチでテコの原理で抜くことを思いつきました。
こういう外し方を工夫するのがそれなりに楽しいひとときです。
片方が抜けたら、反対側はスパナのエキスパンダなどの長い棒を使って、抜けた側からプラハンで叩き出します。
出てきたのがこれ。
汚い。。
キャブクリーナーなどで少し頑張ってみたものの、綺麗に落ちるには相当手間がかかりそうです。
そこで色々調べた結果、この液でカーボンが溶かせることが分かりました。
このパイプユニッシュに漬け込みます。
しばらくするといい感じにカーボンが浮いてきました。
どうせ今週は組み上げられないので、このまま翌日まで漬けておくことにします。
しかしこの判断が裏目に・・・。
その間にピストンを確認します。
これが2ndリング。うん、サービスマニュアル通り。
これがトップリング。
あれ、マニュアルと違う。なるほど。ピストンピンの形状が変わって、トップリングは全週を覆う形になっているようです。
翌日、漬けておいたYPVSバルブを見ると・・・あまり落ちていません。
よく見るとなんと一部のパーツには腐食が・・・。がびーん。
パイプユニッシュにアルミを長時間漬けると、腐食してしまうようです。
新品はもう買えないので、掃除して再生します。
マイナスドライバーで磨く(?)こと数時間。なんとか汚いながらも滑らかになりました。


でもカーボンが溶けることは分かったので、懲りずにシリンダヘッドにパイプユニッシュを溜めます。
今度は放置せず、割り箸で丁寧に掃除します。
結果はこの通り。綺麗になりました。
この日はここまで。とりあえずピストンが到着するまで放置です。
ピストンが来る前日、YPVSバルブの補修をしてみました。
エポキシ系のパテGM-8300で、すり減った所を盛ってみます。
そしてピストンリングの取付の練習もしておきます。
外し方は、まず片方を浮かせて
半分ぐらい浮かせたら少しずらして
上の写真の左上方向へ回すと、取れます。
着けるのはこの反対。
そして、ピストン来ました。
新しいのは綺麗。
早速YPVSバルブを組み付け(右)。
組み付け(左)。
次にピストン。まず2stオイルをたっぷり塗って、リングを取り付けます。
が、これが実は失敗でした。オイルでトップリングが溝に密着してしまい、自由に動かなくなってしまいました。
完全に隙間が閉じないため、径が大きすぎてシリンダーが入りません。
一度コンロッドに取り付けたのに、やむなく再度取り外して脱脂しました。
よくよくトップリングを見ると、小さなTの字があります。
恐らくこちら側が上でしょう。
再度コンロッドに取り付けます。サークリップの取り付けも、事前に古いピストンで練習しておきました。
シリンダーを取り付けるとき、忘れずにガスケットを先に入れておきましょう。
私はこれも忘れ、一度取り付けたシリンダーを再度抜きました。
後は組み上げるだけ。
シリンダヘッド、プラグ、ラジエータ、冷却水、タンク、マフラーを取り付けます。
そして圧縮圧計測。
・・・変化無し。
うーん、これはどう判断すれば良いのだろう。
いや、若干上がってる? でもほんの少し。
まあ、考えないことにして、とりあえず完成!
そしてエンジンをかけてみます。
何度かキックすると、無事アイドリングしました。
音が若干乾いた感じになったようです。
今週末試運転することにして、とりあえず終了。
調子悪いのが直ると良いなあ。